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本の感想

ハンニバル(下)

ハンニバル(下)読了。
読み終わってホントにびっくり。なにがびっくりってラストが映画とじぇんじぇん違うのね。こんなに違っちゃっていいのか?ってくらい。よく原作者からクレーム入らなかったな。
小説と映画がこんだけ違うとなると羊たちの沈黙とかレッド・ドラゴンも小説と映画は別のストーリーになってるんだろうか?ハンニバル・ライジングは比較的同じ流れだったけど。
ハンニバルは率直に言って映画の終わり方の方が好きだけど、殺戮シーンのエグさは小説の方が上。
ハンニバル・レクター博士の人物像も丁寧に描かれていて、いかにして博士が怪物になっていったかという「ハンニバル・ライジング」の骨子とも言うべき過去も明らかにされる。
妹ミーシャの悲しい過去に悩まされるレクター博士は少し人間味を感じさせる。とはいえやっぱりレクター博士は人間離れした存在なわけで。
なかでもレクター博士の「記憶の宮殿」は実に素晴らしい。つーか羨ましい。僕も欲しい。

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本の感想

ハンニバル(上)

ハンニバル(上)読了。まだ上巻だから読了はおかしいか。
映画は見たことあったけど、会社の貸し出し文庫に置いてあったので読んでみました。ハンニバル・レクターシリーズ3作目。前2作ではレクター博士は脇役にすぎなかったけど、予想外(?)に人気者になったので、満を持して堂々の主役として登場。そのタイトルもずばり「ハンニバル」ときた。
ところがハンニバルさんなかなか出てこない。クラリス・スターリングばっかり。でようやく半分過ぎたあたりでハンニバル・レクター登場。ところが最初は世を忍ぶ仮の姿フェル博士として登場する。フェル博士は知識も教養も兼ね備えたとっても紳士なお人。怪物とか殺人鬼とは対局にある高貴な雰囲気を持っていて、学者さん達相手に講演すれば拍手喝采が起こっちゃうくらい。
この知的なところがレクター博士の人気の所以なわけだ。ルパン3世が愉快な人柄で愛されるようにレクター博士はその紳士っぷりで人々を魅了する。
もちろんその紳士的なふるまいは、ハンニバルの凶暴な一面を際立たせるための演出でもあるわけで。上巻の残り数十ページでの変貌ぶりが凄まじい。パッツィ(ハンニバルを追う刑事)に正体を見破られると紳士(フェル博士)から一瞬にして悪魔(ハンニバル)に変身。その殺戮シーンは読んでて気持ち悪くなります。
映画より全然凄いです。でも映画ももう一度観たくなりました。下巻楽しみ。